知ると楽しい日本の行事

季節の移ろい感じる日本の行事をご紹介

如月 とは 何月?読み方や意味 由来に別名・異名なども

 

 

如月の読み方

如月は、「きさらぎ」と読みます。

 

 

如月の語源・由来

 

如月(きさらぎ)の由来は、まだまだ寒さが続く時期で、衣を更に重ね着するという意味から「衣更着(きさらぎ)」になったという説が有力とされています。

その他にも、気候が陽気になる季節だから「気更来(きさらぎ)」「息更来(きさらぎ)」という説。

草木が生えはじめてくる月なので「生更木(きさらぎ)」という説。

草木の芽が張り出す月で「草木張り月(くさきはりづき)」が転じたとする説などがあります。

なぜ「如月」の漢字が使われているかというと、中国最古の字書『爾雅(じが)』に「二月を如となす」とあり、中国の2月の異名「如月(にょげつ)」が由来になっているようです。

同じ漢字を使っていても、「きさらぎ」と「にょげつ」で表している意味は違っています。

如月(にょげつ)には、寒い冬がやっと終わり、全てが春に向かって動き始める時期という意味があります。

 

僕は、まだちょっと寒いから薄着にはならないよ。

 

葉のついている木は、冬の間冬眠しているのね、2月くらいに雪が溶けだしてくるともう葉を出す準備は、始まっているのよ。
ケントは、札幌に住んでいるからまだまだ寒いし現在の季節感とは1~2ヶ月ほどのずれがあるから、雪が解けた頃と思うといいわね。

 

如月の別名・異名・異称

如月の別名や異名・異称もたくさんありますので挙げてみましょう。

雪消月(ゆききえづき)

暖かくなり雪がだんだんと解け始めて消えていくという意味です。

木芽月(このめづき)

木の芽が出てくる月という意味です。

仲の春(なかのはる)・中の春(なかのはる)・仲春(ちゅうしゅん)

仲の春(なかのはる)・中の春(なかのはる)・仲春(ちゅうしゅん)3つは同じ意味です。

陰暦では1月から3月を春とらえていたので、2月の如月は春の真ん中にあたるたりますから「仲春」と呼ばれます。

花月(はつはなづき)

年が明けて、その年初めて咲く梅の花を「初花」(はつはな)とよんでいます。
新暦の3月は、如月のことですから、梅の花が咲く月ですから「初花月」と呼ばれます。

雁帰月(かりかえりづき)

秋から冬にかけて、越冬のため日本に渡ってきた渡り鳥の雁(かり・がん)が、春になって暖かくなってくるとシベリアへ帰ります。

鳥たちが、帰る月ですから「雁帰月」とも呼ばれます。

そのほかの別名・異称

令月(れいげつ)
四陽(しよう)
小草生月(をぐさおひつき)
春朝(しゅんちょう)
建卯月(けんうづき)
花朝(かちょう)などがあります。

万葉集 如月に詠まれた歌

春されば まづ咲くやどの 梅の花 独り見つつや 春日暮らさむ

万葉集

春になるとまず咲く我が家の梅の花を、一人見ながら春の日を過ごそう

 

如月を季語に使った俳句

衣更着の かさねや寒き 蝶の羽

広瀬惟然

衣を重ねて着る如月では、かさねのように美しい蝶の羽もそのままでは寒く見える。

 

煤ちるや はや如月の 台所

加舎白雄

まだ如月なのに台所に煤(すす)が散っているよ。