知ると楽しい日本の行事

季節の移ろい感じる日本の行事をご紹介

一月の行事

 

 

睦月(むつき)

一月は、和風月名(わふうげつめい)で、睦月と呼ばれていました。

睦月は、「仲睦まじい月」を意味しています。

これは、お正月になると家族が集まって祝ったり。

親類知人が互いに往来し仲睦まじくする月であることから、『睦び月(むつびつき)』となり、それが『睦月(むつき)』となったという説が有力です。

 

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一月の行事

【元日】 1月1日 

元日というのは、一年の一番最初の日である1月1日のことです。

国民の祝日

松の内】 1月2~7日 

松の内とは、正月事始めから神様がお帰りになるまでの期間のことです。

 

人日の節句七草がゆ 】 1月7日 

お正月に美味しいものを食べて疲れた胃を休ませるためのお粥。

【鏡開き】 1月11日 

お正月の間、年神様の依り代として飾っておいた鏡餅を下げていた

 

【成人の日】 1月の第2月曜日

「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」日。

国民の祝日

小正月】【どんど焼き】1月15日

元日を中心とした「正月(大正月・おおしょうがつ)」に対し、1月15日(14日の日没から15日の日没まで)のことを「小正月(こしょうがつ)」といいます。

松の内が明けて下ろしたお正月飾りなどを神社などでお炊き上げすることをどんど焼きといいます。

二十日正月】 1月20日

二十日正月(はつかしょうがつ)」正月の祝い納めの日です

 

 

楽しい行事がたくさんだね。
元旦には、お年玉もらえるし大好き!

 

1月は、一年の始まりだから、お正月にちなんだ行事が多いわね。
ケントのお年玉は、大好きなささ身ね。

 



 

葉月とは・名前の由来や意味・語源!季語に使った俳句。お盆について

 

葉月とは、読み方は

葉月は、(はづき)と読みます。

旧暦の季節とか古くから伝えられている行事などに合わせた呼び方、和風月名(わふうげつめい)で8月の事です。

葉月の語源・由来

葉月の語源・由来は、はっきりとは、わかっていないそうです。
その中でもこれではないかといわれているのは、「葉落ち月」(はおちづき)といわれていたのが「葉月」(はづき)に転じたという説です。

旧暦の葉月は、今の9月から10月ですから、そろそろ落葉や紅葉が始まる季節ですね。

その様子から「葉落ち月」と呼ばれるようになったのではないか、といわれています。

葉月の、別名・異名・異称

葉月には、別名・異名・異称がいくつかありますので挙げてみましょう。

燕去月(つばめさりづき)

南の国で冬を越すために燕が南方へ去っていく月なので、「燕去月」と呼ばれます。

雁来月(がりくづき、がんらいげつ)

シベリアから雁が渡ってくる月なので「雁来月」と呼ばれます。

月見月(つきみづき)

旧暦では、7月から9月までの3ヶ月が秋とされていました。
8月は、秋真ん中なので「仲秋」とも呼ばれます。

そのほかの別名・異称

南風月(はえづき)
秋風月(あきかぜづき)
観月(かんげつ)
壮月(そうげつ)
木染月(こぞめづき・きそめづき)
建酉月(けんゆうづき)
清秋(せいしゅう)
竹春(ちくしゅん)
紅染月(べにそめづき)
穂張り月(ほはりづき)

万葉集 葉月を詠んだ歌

秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花
山上憶良(やまのうえのおくら)

 

秋の野に咲いている花を、指折り数えてみると、七種類の花があります。
 
朝顔は、朝露負ひて、咲くといへど、夕影にこそ、咲きまさりけり
万葉集
 
朝顔は朝露を浴びて咲くというけれど、夕方の薄暗い光の中でこそ輝いて見えるのですよ。

 

葉月を季語に使った俳句

葉月空 海は千筋の 紺に澄み
中村草田男

 

葉月の空だ。海は千筋もの波が立ち、澄んだ紺色をしている。

 

日の影の 相あつまつて 葉月かな
岡井省二

 

日の光がそれぞれ集まったような葉月であることだ。

 

お盆について

 

 

ご先祖様の霊があの世から家に帰ってきて、家族とひとときを過ごして、再びあの世に帰っていくのがお盆です。

お盆はいつ?

全国的には8月13日から16日ですが、東京のように7月13日から16日とか地方によって違う所もあります。

 

僕、お盆知っているよ。
いつもみんなでお墓参りに行くんだ!!

 

そうね、家族みんなでお墓に行って、お墓をきれいにお掃除して、お花とか、お線香・ろうそく・お供物を上げて、ご先祖様の霊をご供養するのね。

 

お家に帰ったら仏壇にお線香あげて、みんなでごはん食べるから楽しいんだ。

 

 

16日までは、毎日私たちと同じご飯を上げて、ろうそくとお線香でご供養するのね。 花火大会とか盆踊りなどもあるので、家族みんなで顔を合わせて楽しめるわね。

 

お盆が終わったら使ったものをきちんと片付けておくことも大事です。

 

 

文月の読み方は?意味や名前の由来に七月の風習「土用の丑の日」も!



文月とは、読み方は

文月、ふみつき、ふみづきと読みます。

旧暦の季節とか古くから伝えられている行事などに合わせた呼び方、和風月名(わふうげつめい)で7月の事です。

 

 

文月の語源・由来

文月の由来は、「文被月」(ふみひろげづき、ふみひらきづき)が転じて文月になったとの説が有力です。

7月7日の七夕の夜に、文や和歌などを開いて夜気にさらしたことから、ふみひろげづき(文被月)と呼ばれたものです。
文を夜気にさらして、書が上達するように願ったそうです。

(ふみひろげづき)から(ひろげ)をとると『ふみづき』になりますね。

七夕は、もともと日本にはない行事で伝わったのは、奈良時代といいますから奈良時代以降に「文月」の名がつけられたのでしょうか。

旧暦7月は、稲穂がだんだん膨らんでくる月なので、「穂含月」(ほふみづき)「含月」(ふくみづき)が転じたとする説もあります。

文月の、別名・異名・異称

文月には、別名・異名・異称がいくつかありますので挙げてみましょう。

涼月(りょうげつ)

暑さもやわらいできて、涼しく感じることも増えてくるので「涼月」。

女郎花月(おみなえしづき)

女郎花(おみなえし)の花が咲く月なので「女郎花月」。

愛逢月(めであいづき)

織姫と彦星が再会する月なので、愛している二人が逢う月だから「愛逢月」

そのほかの別名・異称

建申月(けんしんげつ)
申の月(さるのつき)
秋初月(あきはづき)
七夕月(たなばたづき)
桐月(とうげつ)
七夜月(ななよづき)
蘭月(らんげつ)
申月(しんげつ)
親月(おやづき、しんげつ)
蘭月(らんげつ)

 

万葉集 文月を詠んだ歌

天の川相向き立ちて我が恋ひし君来ますなり紐解き設けな
山上憶良(やまのうえのおくら)

 

天の川にお互いに向き合って立っている、私が恋しく想うあなたがこちらにいらっしゃる。紐を解いて(寝る)用意をしましょう。

 

青波に袖さへ濡れて漕ぐ舟のかし振るほとにさ夜更けなむか
大伴家持(おおとも の やかもち)

 

青波に着物の袖さえ濡らしながら漕ぐ舟を、杭を振り下ろして水中に立て、つなぎとめている間に夜が更けてしまうだろうか。

 

文月を季語に使った俳句

文月や ひとりはほしき 娘の子 
宝井其角

 

文月だなぁ。七夕の行事を見ていると、娘の子である孫が1人は欲しいものだ。

 

ささ降りや 文月の花 落ち流し
長谷川かな女

 

ほんの少し降ってきた雨よ。文月に咲いた花を落として流してしまっている。

 

土用の丑の日

 

 

 

7月に、みんなでウナギを食べる日があるよね?

 

 

それは土用の丑の日ね!
この日は、夏バテしないようにみんなでウナギを食べるからケントにも、ちょっとだけあげているのよ。

 

食べる日とか決まっているのかな?
土曜日に食べるのかな?

 

そうね、ちょっと見てみましょうね。

 

土用丑の日は、立春立夏立秋立冬の四立(二十四節気)の前18日間の間で十二支が丑の日。
少なくても年に4回、丑の日が2回ある場合もあるのでもっと多い年もありますね。

食べる日は決まっているのわね。
念い4回以上あるのね。スーパーで冬に土用丑の日の、のれんがさがっていることあったから冬にどうしてかなと思っていたわ。

 

どうしてウナギなんだろう?

 

江戸時代に売れなくて困っていたウナギ屋さんがあって、平賀源内が「本日 土用丑の日」と書いた張り紙を出すといいと知恵をくれ、それが大繁盛。
それから、うなぎをたべるようになったのね。

 

僕、ウナギ大好き!!

 

ウナギは、栄養もあるから夏バテ防止には、ぴったり。
今年も食べましょうね。

 

 

水無月は何月?どんな意味?由来や語源に別名も詳しく紹介します!



 

水無月とは、読み方は

水無月は、(みなづき・みなつき)と読みます。

旧暦の季節とか古くから伝えられている行事などに合わせた呼び方、和風月名(わふうげつめい)で6月の事です。

 

水無月の語源・由来

 

水無月の由来も色々ありますが、読んだままの水のない月ではないようです。


最も有力なのは「水の月」

水無月の「な」は「の」を指す連体助詞なので、「水の月」の「の」が「な」「水な月」になり「無」という字を当てて「水無月」になったという説です。

 

その他、旧暦の6月は、今でいうと7月くらいです。
水田地帯では、梅雨が明て暑さが一段と厳しくなるこの時期、田んぼの水が少ない水無月

この、田んぼに水を引くところから水を張る水張月(みずはりづき)などの説があります。

 

水無月の、別名・異名・異称

水無月には、別名・異名・異称がいくつかありますので挙げてみましょう。

鳴神月(なるかみつき)

水無月が雷の多い月なので「鳴雷月」と呼ばれていました。

涼暮月(いすずくれつき)

水無月」は、日中は気温が高いけれど、日が暮れるころは涼しくなる

晩夏(ばんか)

晩という字には、終わりの頃という意味があります。
旧暦の夏は、4月から6月です。
6月が、夏の最後の月の「水無月」を「晩夏」と呼んでいました。

 

そのほかの別名・異称

鳴神月、鳴雷月(なるかみづき)
夏越の月(なごしのつき)
炎陽(えんよう)
風待月(かぜまちづき)
晩月(ばんげつ)
松風月(まつかぜづき)
建未月(けんびづき)
水月(すいげつ)
季夏(きか)
涼暮月(すずくれづき)

 

万葉集水無月を詠んだ歌

六月の地さへ裂けて照る日にも我が袖干めや君に逢はずして
万葉集

 

水無月新暦では真夏の七月)、地面さえ裂けるかんかん照りの日でも私の着物の袖は涙で乾くことがありません。あなたにお逢いできないので。

 

富士の嶺に 降り置く雪は 六月の十五日に消ぬれば その夜降りけり
高橋虫麻呂

 

富士山に降る雪は、六月十五日に消えるのですが、その夜からまた降り始めたのです。

水無月を季語に使った俳句

水無月は 腹病やみの 暑さかな
松尾芭蕉

 

暑い水無月は、持病の腹の病が起きるほどの暑さであることだ。

 

水無月の 空色傘や 東山
小林一茶

 

水無月の空色のような傘をさしているように見えるなぁ夏の東山は。

 

 

水無月

 

京都の風習「夏越祓」は、水無月を食す

6月が終わると1年のちょうど半分が終わります。
京都では、この日に「夏越祓」(なごしのはらえ)という風習があります。
今までの半年の罪とか穢れなどを追い払い、あと半年を元気に病気をしないで過ごせるように願うものです。
神社の境内で茅(ちがや)で作った大きな輪をくぐります。

この日食べるものがあるのね!
それが「水無月」という和菓子なのよ。
外郎(ういろう)の上に小豆をのせて三角形に切ったものなのね。

 

美味しそうだね。
食べたいな~

 

水無月」はいつでも食べれないのよ。

 

いつ食べれるんだよ?

 

「夏越祓」は6月30日よ。

 

じゃ6月30日になったら食べていいんだね!

 

そうね、家族みんなで食べて健康を願いましょうね。

 

 



皐月の名前の由来や意味をわかりやすくご紹介します!5月に咲く花も

 

 

皐月とは、読み方は

皐月は、(さつき)と読みます。

旧暦の季節とか古くから伝えられている行事などに合わせた呼び方、和風月名(わふうげつめい)で5月の事です。

皐月の語源・由来

 

5月は、田植えの季節です。
田植えの苗は、苗代で育った苗を植えますが、この苗を「早苗(さなえ)」
と呼びます。
5月は、田植えの時期なので早苗月とも呼ばれたそうです。

さなえの「さ」だけを使い後は省略して「さつき」になったという説があります。
また、「さ」は、田の神様に稲をささげることを意味した言葉ともいわれています。

皐月の別名・異名・異称

卯月にある、別名・異名・異称をいくつか挙げてみましょう。

橘月(たちばなづき)

真っ白な橘の花が咲く月なので「橘月」とも呼ばれます。

五月雨月(さみだれづき)

「五月雨月」(さみだれづき)は、梅雨のことをさしています。
梅雨は、雨が続くのでその様子を表した言葉です。

「五月雨月」から、だらだらといつまでも続く「五月雨式」という言葉ができました。

仲夏(ちゅうか)

陰暦の「夏」は、4月、5月、6月です。
5月は、陰暦の真ん中なので、5月の和風月明「皐月」が、「仲夏」と呼ばれます。

月不見月(つきみずづき)

梅雨の長雨で月が見えないことから「月不見月」とも呼ばれたようです。

菖蒲月(あやめづき)

この季節には、菖蒲の花がきれいに咲くことから「菖蒲月」とよばれました。

 

そのほかの別名・異称

稲苗月(いななえづき)
梅の色月(うめのいろづき)
午月(ごげつ)
田草月(たぐさづき)
写月(しゃげつ)
五色月(いろいろづき)
浴蘭月(よくらんげつ)
建午月(けんごげつ)
雨月(うづき、うげつ)
梅月(ばいげつ)

 

万葉集 皐月を詠んだ歌

 

 

霍公鳥汝が初声は我れにもが五月の玉に交へて貫かむ

万葉集

 

ホトトギスよ あなたの初声は 私に是非ください 5月の節句の薬玉をつくるとき あなたの声を五月の薬玉混ぜて作ります 

 

五月の花橘を君がため玉にこそ貫け散らまく惜しみ

万葉集

 

五月の花橘を散ることが惜しいのであなたのために玉に通すことです

 

皐月を季語に使った俳句

みそなはす 皐月の湖の てりくもり

日野草城

 

ご覧になってください。この皐月の照ったりくもったりしている湖面の美しさを。

 

立ぬれの 牛静かなり 皐月雨

三宅嘯山

 

立ったまま濡れている牛が鳴かずに静かにしている皐月雨の日だ。。

 

ぼく、皐月って知ってるよ!
お馬さんがたくさん走るんだ。

 

 

あらあら、それは競馬の事ね。
1939年から違う名前でやっていたのね。
1949年に「皐月賞」と名前が変わったみたいだけど、レースは、4月なの
どうして和風月名の5月の名前になったというと、それまでは5月にしていたからなんだって。

 

そうなんだ!
4月なのに皐月賞」なんだね。

 

皐月に咲く花

フジ

 

万葉集にも書かれている、藤はつる性の花なので「藤棚」を作ってお花のトンネルをくぐる感じでとってもきれいなお花ですね。
紫・薄紅色・白などの花があって色ごとにまた風情も違います。

 

ネモフィラ

 

一面が青いじゅうたんを敷き詰めたようなネモフィラの花が、とっても人気を集めていますね。

同じ青でも濃い色や薄い色があるので色々なところで見てみたいお花です。

 

シャクヤク

 

牡丹に似た大輪のお花を咲かせます。
「立てばシャクヤク、座ればボタン」なんていいますが、本当にきれいなお花です。
白、赤、黄、ピンクなどいろいろな色があって、それぞれ表情が違うところが素敵です。

 

アヤメ

 

良く、日当たりの良い草地でたくさんのアヤメを見ることがあります。
カキツバタとかノアヤメと同じ仲間ですが、アヤメは乾燥した土地。
カキツバタなどは湿地に生えています。
でも、全部をアヤメと呼ぶ人が多いですね。

スズラン

 

白い小さな花が鈴なりに咲くスズラン、和名を君影草といい谷間のひめゆりと呼ばれることがあります。
とてもきれいな花ですが、毒をもつ植物で間違って食べると頭が痛くなったり、吐き気が出たりとても危険です。
特に根の部分に毒が多いので注意してください。

クレマチス

 

クレマチスは、1年に1回春だけ咲くもの冬だけ咲くものや次から次へ花を咲かせるものなどいろいろな種類があります。

上手に選ぶと一年中楽しむことができます。

卯月とは何月?読み方や意味 由来に別名・異名なども

 

 

卯月の読み方

卯月(うづき・うつき)と読みます。

旧暦の季節とか古くから伝えられている行事などに合わせた呼び方、和風月名(わふうげつめい)で4月の事です。

 

卯月の語源・由来

 

卯月の名前の由来は、ウヅキの花である「卯の花」が咲く季節でなので、「卯の花月」と呼ばれることから「卯月」となったという説が有力だそうです。

4月8日は、「卯月八日(うづきようか:4月8日)」といわれます。
寺院ではお釈迦(しゃか)様のお誕生日として「灌仏会(かんぶつえ)」という仏教行事が行われます。
一般的には、「花まつり」といわれていますね。
草花で屋根を飾った中に釈迦の像を立て、甘茶を注ぎかけます。
これはお釈迦様への信仰の表れだといわれています。

また、地方によっては、近くの高い山に登り、花を摘んで仏前に供えたり、シャクナゲツツジ卯の花などを竹竿の先に束ねて庭先や木の枝に高く掲げる花立てする行事がありました。

 

卯月の、別名・異名・異称

卯月には、別名・異名・異称がいくつかありますので挙げてみましょう。

 

鳥待月(とりまちづき)

和歌の世界では、初声を待ち焦がれられる鳥が二種類あったそうです。
それは鶯(うぐいす)と時鳥(ほととぎす)。
鶯(うぐいす)は、春を告げる鳥ですからみんなが心待ちにしていますね。
では、時鳥(ほととぎす)は?
その年最初の夜の鳴き声を「ホトトギスの初音」というそうで、これを聞くととても縁起がいいそうで初音(はつね)を心待ちにしていたんですね。

木の葉採月(このはとりづき)

木葉桑の葉をさし、昔は、各地に桑畑があり桑の葉の新芽が出る頃に、蚕に食べさせるための葉をとる月という意味です。

清和(せいわ)

空が晴れ、空気が澄んで清々しく、なごやかなことです。

夏初月(なつはづき)

夏の初めの月という意味です。

麦秋(ばくしゅう)

麦が小麦色に熟して刈り入れ時を迎える初夏、「秋」という字には成熟した穀物を収穫する時期という意味があるので、この時期の事を「麦秋(ばくしゅう)」と呼ばれたようです。

そのほかの別名・異称

乏月(ぼうげつ)

孟夏(もうか)

初夏(しょか)

新夏(しんか)

花残し月(はなのこしづき)

梅月(ばいげつ)

四月尽(しがつじん)

 

万葉集 卯月を詠んだ歌

 

 春されば、卯の花ぐたし、我が越えし、妹(いも)が垣間は、荒れにけるかも

万葉集

 

春がやってくると卯の花を傷めながら私が越えていった、あの娘が居た家の垣根は、今ではすっかり荒れ果ててしまいました。

 

梅の花、咲ける岡辺に、家居れば、乏しくもあらず、鴬の声

万葉集

 

梅の花が咲いている岡のあたりに住んでいると、鴬の声がよく聞こえます。

 

卯月を季語に使った俳句

 

溜池に 蛙闘ふ 卯月かな

夏目漱石

 

ため池にカエルが戦っている暖かな卯月の気候であることだ。

 

ぬぎかへて 衣に風吹く 卯月哉

正岡子規

 

春物から夏物へ脱ぎ変えた洋服に風が吹き込んでくる卯月であるよ。

 

 

卯月になると夏という言葉が多く出てくるんだね?

 

 

旧暦は、今の暦とずれがあるから今でいうと4月下旬から6月上旬頃ですね。
そうすると初夏ですから夏という言葉が多くなるんですね。

弥生は何月の事?由来や語源に別名!弥生を季語に読まれた歌なども

 

弥生の読み方

弥生は、弥生(やよい)と読みます。

旧暦の季節とか古くから伝えられている行事などに合わせた呼び方、和風月名(わふうげつめい)で3月の事です。

弥生の由来・語源

弥生(やよい)とは陰暦(旧暦)の3月を意味します。

3月は、草木がだんだん芽吹く月であることから、弥生となったといわれています。

この時期は春の始まりで、梅の花・桜の花が咲き、草木が芽吹く季節です。

弥生の語源については諸説ありますが、草木の芽吹く「いやおい(弥生)」が変化して「やよい」となったという説が有力です。

「いや(弥)」は、「いよいよ」「ますます」などの意味。
おい(生)」は、「生い茂る」と使われるように草木が芽吹くことを意味します。

 

弥生の別名・異名・異称

弥生の別名・異名・異称がいくつかありますので挙げてみましょう。

花惜月(はなおしみづき)

弥生は春の終わりで、春の花が散る季節でもあります。
花を惜しむ月という意味から「花惜月」とも呼ばれています。

花見月(はなみづき)

3月は、桜の盛りの月でお花見の季節であるところからこう呼ばれています。

雛月(ひいなつき)

3月3日の雛祭りを含む月であることから「雛月」とも呼ばれています。

季春(きしゅん)

旧暦の春は、1月から3月といわれているので3月は、春の末。晩春。暮春。「季」は、四季の終わりを意味しています。

晩春(くれのはる、ばんしゅん)

3月は、その春の最後の月にあたるため「晩春」とも呼ばれます。

そのほかの別名・異称

花飛(かひ)
桃月(とうげつ)
暮春(ぼしゅん)
春惜月(はるをしみつき)
建辰月(けんしんげつ)
花月(かげつ)
桜月(さくらづき)

 

3月になると桜とか桃とかお花の名前が出てくるんだね。

 

そうね、3月の末にはいろいろな花が咲いてくるから春のお花の名前が多く使われているのね。

 

弥生に読まれた和歌

 

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに

小野小町

花の色は長雨に打たれてう移り変わってしまいました。私もぼんやりと物思いにふけっているうちに衰えてしまったようです

 

梅の花咲き散る園に我行かむ君が使ひを 片待ちがてり

万葉集

梅(うめ)の花が咲いては散る園(その)に、私はまいりましょう。あなたからの使いを待ちかねて。

 

弥生を季語に使った俳句

 

色も香も うしろ姿や 弥生尽

与謝蕪村

色も香りも、後ろ姿のように去っていく弥生の末日

 

奥山に ひとり香たく 弥生かな

正岡子規

奥の山で一人お香を焚く弥生であることだ。一人で何かをする姿が見て取れます。